2023年05月

部屋中の表面を清潔に保つための手段である「環境殺菌」とは?詳しく解説

部屋中の表面を清潔に保つための手段である「環境殺菌」とは?詳しく解説

室内は常に清潔にしておくことで気持ちよく過ごすことが可能となります。そのためにはこまめに清掃をする必要があるでしょう。そのための手段の一つが「環境殺菌」です。しかし、環境殺菌についてご存じない方も多いかと思います。そこで今回は、環境殺菌とはなにかということについてご紹介いたします。環境を殺菌して清潔に保ちたいという方はぜひ参考にしてみてください。

1.環境殺菌の目的

普段の生活の中で、どうしても体にはウイルスなどが付着してしまいます。室内に入るときや、ものに触れる際にアルコール消毒をすることで一度リセットすることは可能です。しかし、ものにすでに付着しているウイルスなどがあった場合、せっかく消毒をした体で触れても意味がなくなってしまうでしょう。たとえばドアノブや椅子、手すりやテーブルなどが挙げられます。そうしたものを殺菌するためにおこなうのが「環境殺菌」なのです。

普段の暮らしだけではありません。たとえば病院のように、殺菌された状態が好ましいような場所においては、環境殺菌は効果を発揮することになります。常に室内の空間を殺菌しておくことによって、入室の際にしっかりと消毒を行うことで殺菌された環境を整えることが可能となるのです。常時殺菌された状態にする必要がありますので、手作業によっておこなうとなるとかなりこまめに殺菌作業を行わなければならないでしょう。

2.環境殺菌の方法

環境殺菌を行う方法としては、いくつかの方法が存在しています。大きく分けると以下の2つの方法によって行われています。

2-1.自身でおこなう

まずは自身でおこなうという方法です。自らの手によって、その都度環境を殺菌することになります。消毒液などを使用して、手すりなどの殺菌するべき対象物を一つずつ拭いていくのです。拭き漏れがあるとあまり意味がないため、しっかりと丁寧に拭き取っていきましょう。部屋の面積が狭かったり、対象物の数が少なかったりすれば簡単ですが、実際にはそれなりに時間がかかる作業となります。病院などのように広さも部屋の数もそれなりにある場合には、人員の問題もあり、なかなかこまめに消毒することができないケースもあるでしょう。結果的に徹底した殺菌ができていないことも少なくありません。

2-2.業者に依頼する

業者に依頼することも効果的です。素人では殺菌漏れなどの甘さが出てしまうことがありますが、業者の作業ではそのようなことはありません。環境内のすべてが徹底的に殺菌されることになります。プロの作業ですので安心しておまかせすることができるでしょう。しかし、その都度費用が発生してしまうため、毎回お願いするというわけにはいきません。定期的にお願いするというのが一般的です。それだけでも非常に効果があります。

3.環境殺菌の注意点

環境殺菌を行う上で、以下の点に注意するといいでしょう。

3-1.広範囲に対してアルコール消毒はしない

1つ目の注意点は「広範囲に対してアルコール消毒はしない」です。アルコール消毒は殺菌作業に効果的な手段ですが、引火性があるということをついつい忘れがちです。広範囲に対してもしもアルコール消毒をした場合にどうなるかというと、何らかのきっかけにより引火してしまう恐れがあります。家事に発展してしまう危険性もありますので、アルコール消毒はあくまでも狭い範囲でおこなうようにするといいでしょう。

3-2.消毒液は噴霧しないようにする

「消毒液は噴霧しないようにする」というのも注意点です。消毒液は、あくまでも直接対象物に対して付着させるようにして使うべきものとなります。噴霧してしまうことで、作業者が吸入した結果その毒性に侵されてしまう恐れがありますし、対象物に対してあまり接触しない可能性もあるでしょう。噴霧したほうが使用する方法としては手っ取り早く簡単ですのでついついしたくなってしまうかもしれません。しかし、タオルなどに染み込ませた状態で拭くという使い方が最も効果的です。

3-3.粘着マットなどは不要

殺菌目的で使用される粘着マットなどですが、不要です。感染防止効果がないといわれているため、使用しても意味がありません。むしろ使用することで転倒の危険性が生まれてしまうでしょう。これからの使用をお考えの方は用意しなくても大丈夫です。すでに使用中の場合には、撤去しましょう。

4.まとめ

環境殺菌は、その名の通り環境を殺菌して清潔な状態に保つための手段の一つとなります。人力でおこなうことはもちろん可能ですが、空間の広さ次第では非常に大変ですし、徹底した殺菌ができない可能性もあります。病院などのように清潔であることが求められる環境であれば、とくに業者に依頼するのがおすすめです。

「株式会社マコトサービス」は医療関係などに特化した清掃会社です。環境面に対する殺菌をはじめとする清掃をおこなっております。ご自身では大変な作業も、経験豊富なプロが徹底的にきれいにします。まずはお気軽にお問い合わせください。

かなりきつい?介護施設における清掃の目的や清掃内容をご紹介

かなりきつい?介護施設における清掃の目的や清掃内容をご紹介

介護施設ではメインの業務は介護になりますが、清掃に関しても行わなければいけない大切な業務の一つです。介護施設の清掃というと、一般的にはきついというイメージがあるでしょう。しかし、実際にはどのような清掃作業があるのかご存じない方は多いかと思います。そこで今回は、介護施設における清掃の目的や清掃内容についてご紹介いたします。介護施設で働くことをお考えの方などは、ぜひ参考にしてください。

1.介護施設における清掃の目的

清掃はどの施設に関しても当たり前におこなうべきものですが、介護施設ではとくに清掃の目的が明確です。それは以下の通りとなります。

1-1.施設を清潔に保つため

まずは基本となる「施設を清潔に保つため」という目的です。介護施設は、介護をするための施設というだけではありません。そこに入居している方にとっては家なのです。多くの方がこれからの生涯を過ごすことになる場所ですので、常にきれいな状態でなければ精神的にもダメージになってしまうかもしれません。とくに介護施設の場合はどのエリアに関しても汚れやすいというのが特徴です。入居者だけでなく介護職員や、入居者のご家族の訪問もあるため、汚れやすいと同時に清掃する時間を捻出するのも簡単ではありません。それでも快適な空間を提供するために、清掃を行うのです。

1-2.感染対策のため

感染対策のためというのも清掃の大きな目的の一つです。介護施設に入居されている方は、高齢の方が多い傾向にあります。体の免疫が弱いため、若い人よりも感染症に対するリスクも高いのです。そのため、感染リスクを極限まで少なくするための手段として、徹底した清掃が必要となります。ウイルスを持ち込まないことはもちろんのこと、持ち込まれてしまったとしても、清掃によって環境を整えるのです。

2.介護施設での清掃はきつい?

介護施設の清掃はきついという一般的なイメージがあるでしょう。たしかに、大変です。介護施設は清掃しなければならない箇所も多く、また汚れるスピードも比較的早いため、常に清掃に追われてしまうことも少なくありません。清掃中はつい作業に没頭してしまいがちですが、清掃だけが業務ではないため、常に周囲に気を配っていなければならないこともあります。また、周囲に入居者がいることに気づかずにぶつかってしまう恐れもあります。

とくに慣れるまでは大変でしょう。慣れてからも決して楽になることはなく、きついという点ではあまり変わらないかもしれません。しかし、必ずしも介護職員が清掃をしなければいけないわけでもありません。清掃業者に委託をして清掃を行うという選択肢もあります。介護施設によって決まっているので一概には言えませんが、清掃業者に依頼することで介護職員の清掃業務の負担を取り除くことは可能です。介護職員にとっては介護するというのがメインの業務です。清掃で疲弊してしまっては本末転倒になります。清掃業者が清掃を行う場合には、介護施設の清掃はきつくなくなります。

3.介護施設の清掃内容

介護施設によっても若干異なりますが、基本的な清掃内容としては以下のとおりです。

3-1.接触頻度の高さによって分けて清掃する

まず清掃ですが、接触頻度の高さによって分けておこなうことになります。たとえばテーブルや椅子、手すりのように頻繁に接触するような場所は汚れやウイルスも付着しやすいでしょう。そうした高頻度で接触する箇所に関しては、最低でも1日に数回は清掃をするのが安全です。接触頻度が低い箇所に関しては、1日1回で十分でしょう。

3-2.清掃用具の準備

清掃の際には、準備が大切です。滞りなく清掃を済ませるためには、どれだけ準備ができているかがポイントとなります。日常清掃においては、用具の種類や使い方も決まっているのでいつもどおり決まった内容で準備を行いましょう。全ての清掃手順に意味がありますので、勝手に省略などはしてはいけません。

3-3.汚染を広げない動線での清掃

清掃の順番も重要です。汚染を広げないような動線での清掃が求められます。たとえば、上から下に向かって行ったり、奥から手前に向かって行ったりという清掃の流れを意識しましょう。気ままに清掃をしてしまうと、せっかくきれいにしたところに再び汚れなどが付着してしまう恐れがあります。順序が重要なのです。

4.まとめ

介護施設の清掃はたしかにきついと感じる方も多いでしょう。しかし、それは介護施設に限ったことではありません。介護施設における清掃は、介護の一種でもありますので入居者の方が安心して過ごせるようにするために欠かせない業務です。スタッフがおこなうだけでなく、業者に依頼するという選択もありますので、人員不足など必要に迫られた際には活用するといいでしょう。

医療や宿泊施設、介護施設等に特化した清掃を行っている「株式会社マコトサービス」では、介護施設向けのクリーンソリューションを得意としています。入居者の方はもちろんのこと、働くスタッフの方のためにも徹底的に清掃を行います。お気軽にお問い合わせください。

医療清掃の必要性は?清掃方法や大切なポイントも併せてご紹介!

医療清掃の必要性は?清掃方法や大切なポイントも併せてご紹介!

近年、感染症の蔓延とともに、清掃業界においては感染症対策に重点を置くようになりました。そういう中で医療清掃は、もともと院内感染症対策を第一に作業をすることが基本です。

少子高齢化社会において、通院する方に高齢者が増えており、院内感染を心配するご家族様も多くいらっしゃいます。そこで医療清掃は何のための清掃なのか、具体的にどのような清掃をしているのか、清掃方法やポイントについてご紹介します。医療清掃について詳しく知っておきたいという方は、ぜひとも参考にしてみてください。

1.医療清掃の必要性

医療清掃は、病院内を綺麗で清潔にするだけが目的ではありません。では一体何のための清掃なのか、また、医療における5つのSについてもご紹介します。

1-1.何のための清掃なのか

医療清掃は患者様やその家族を守るため、また働くスタッフを守るために病院内を清潔に保ち、感染経路を遮断することで感染症を防ぎ、品質の向上を目的としています。

綺麗になればよいだけではなく、前提として患者様や家族、またスタッフの皆さまに安心して過ごせるという安心感を持っていただくことが大切です。

1-2.医療における5Sとは

医療現場や介護施設などにおける5S活動とは、整理・整頓・清掃・清潔・しつけの5つになります。5S活動は、簡単にいうと、どの方が清掃をしても同じように綺麗になることです。順番としては、まずは整理整頓をして不必要なものを処分してから清掃に入ります。

綺麗さというのは人により感覚が変わりますので、その綺麗さの基準を統一することで、誰が清掃をしても同じ綺麗さを保つことができます。

2.医療清掃の方法は?

医療清掃は、毎日の清掃や定期的な清掃、また臨時清掃といったように3つの清掃方法がありますのでご紹介します。

2-1.日常の清掃

日常の清掃では、病院の清掃マニュアルに沿って毎日行います。とくに、人の出入りが多い待合室やトイレ、病室や廊下などです。エレベーターやエスカレーター、自動販売機など不特定多数の方の手が触れるものに関しても、毎日清掃します。

また、人の出入りが多いと菌を持ち込まれる可能性も高いので、どこに菌が付いているのか目ではわかりません。そのため、清掃だけではなく除菌や消毒をすることも大切です。

2-2.定期的な清掃

定期的な清掃とは、冷暖房設備や換気扇、また窓ガラスや床のワックスがけなどを月に1度ほど行う清掃のことです。

冷暖房設備など専門的な知識が必要な場合は、業者に依頼して丁寧に清掃してもらいます。日常の清掃では難しい汚れを業者の方に綺麗にしてもらうことで、定期的な清掃は衛生面だけではなく美観を保つというメリットもあります。

2-3.臨時清掃

臨時清掃とは、定期的な清掃でも行わないような貯水槽や浄化槽などを、必要に応じて行う清掃です。病院の看板や外壁などもありますので、緊急で清掃が必要になることもあります。

清掃業者は、夏場や冬場など需要の高い時期は、すぐに対応するのが難しいこともありますので、緊急時に対応してくれる清掃業者と提携しておくことをおすすめします。

3.医療清掃のポイントは?

医療清掃には大切な3つのポイントがあります。安心してお過ごしいただくためのポイントについてご紹介します。

3-1.区分けをする

病院内は、診察室や検査室、病室などといったようにさまざまな部屋がありますので、それぞれ区分けをして清掃します。

各部屋の清掃レベルが変わってくるので、まずは区分けをしてから色分けをし、掃除用具にすべて色シールなどをつけます。違う区画で使用しないようにするためです。そうすることで感染症を防いでいます。

3-2.念入りな拭き掃除

通常の掃除では、モップなどを無意識に往復させながら拭いてしまいがちですが、基本的に往復をしてはいけません。モップについた菌が再びついてしまうので、必ず一方向に拭いていきます。

また、モップや雑巾を洗うバケツも、洗剤用とすすぎ用を分けることが大切です。

3-3.全面消毒の徹底

区分けをしたり、念入りな拭き掃除をしたりしたとしても、見えないところに菌が潜んでいることがあります。とくに、天井や什器の裏などにカビが繫殖してしまうこともあります。

そのため、定期的な全面消毒を徹底することが大切です。滅菌しなければならない手術室だけではなく、病院内全体を消毒することで感染症を防ぐことにつながります。

4.まとめ

医療清掃の基本的な考え方や必要性、清掃方法、また大切なポイントについてご紹介しました。医療清掃で大切なことは、病院内を利用する全ての方に安心してお過ごしいただくことや、院内感染を防ぐことです。また、清掃の仕方も誰が行っても同じ品質を保つことが基本となります。

「株式会社マコトサービス」は、医療施設や宿泊施設、また介護施設などの殺菌や消毒、クリーニング清掃などに特化した清掃会社です。科学的根拠に基づいた清掃を行っており、数値化されることでより安心してお過ごしいただけます。清掃業者をお探しの方は、ぜひ一度ご相談くださいませ。

医療施設における清掃の種類や注意点について!詳しく解説!

医療施設における清掃の種類や注意点について!詳しく解説!

医療施設は、「医療法」第20条にて清潔を保持することが求められています。それは、患者や医療従事者にとって、快適な療養環境を提供する必要があることを定めたもので、医療施設における清掃の重要性を意味しているのです。今回は、医療施設における清掃の特殊性について解説するとともに、清掃の種類や注意点について詳しく解説します。

1.医療施設における清掃の特殊性について

医療施設における清掃は、一般的なオフィスや商業施設の清掃とは、方法や進め方に大きな違いがあります。その特殊性について、主に以下の4つの観点から解説します。

1-1.清掃の目的の違い

医療施設は、文字通り医療を提供する施設であり、患者や医療従事者が利用します。そのため医療施設における清掃では、美観および快適な環境の維持と建物の保全の他に、衛生環境の保全や安全性の向上、医療関係者の作業能率の向上などを目的に行われます。手術後の患者や免疫が低下している患者などもおり、とくに感染防止のための消毒作業などは、徹底したルールと管理のもと行われなければなりません。

1-2.施設や置かれている機材等の違い

医療施設には、外来棟・入院棟・管理棟などに分けられた大きな病院もあり、診察室・処置室・手術室・病室・ICUなどの特殊な施設もあるでしょう。病室では、入院患者が診察・処置・投薬・食事・入浴などを受けながら療養生活を送っているのです。救急病院であれば、救急患者を24時間体制で受け入れています。

また、処置室や手術室・ICUにはさまざまな医療機器や機材が置かれており、ナースステーションや保管スペースには医薬品等が保管されています。

1-3.根拠となる法律の違い

医療施設においては、「医療法」・「医療法施行令」・「医療法施行規則」や「感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律」などの法令に基づき、運営が行われています。清掃業務についても、これらの法令に照らし合わせて、適切なルールと管理のもと行われることが求められるのです。なお、病院が清掃を外部に委託する際には、受託業務場所に「病院清掃受託責任者」の資格を有した責任者の配置が医療法施行規則で定められています。

1-4.作業の安全性の違い

医療施設では、排出されるゴミの中に、注射針や手術・処置などで発生するガーゼ・手袋などの廃棄物もあります。清掃従事者が、作業中に感染患者の血液や淡・糞便・尿・体液などの分泌液に触れる可能性も高く、適切な作業方法や廃棄物処理方法を行うなど、安全性の確保が非常に重要となります。

2.医療施設における清掃の種類は3つ

ここまで、医療施設における清掃の特殊性について説明しましたが、具体的な清掃の種類は大別すると以下の3つに分けられます。

2-1.日常清掃

病室やトイレ・待合室など人の出入りの多いところを、掃き掃除・拭き掃除・塵埃処理などを日常的に毎日行うのです。埃取りは、とくに通気口や空調・カーテンレール・手すりなどを、埃が飛散しないよう静電気ダスター等を用いて行います。ゴミ箱なども細菌の温床となるため、こまめに拭き掃除を行います。また、高い頻度で人の手が触れるところ(ドアノブ・手すり・水道コック・ベッド柵など)は、感染防止のためにアルコール消毒も行う必要があるでしょう。

2-2.定期清掃

日常清掃では、なかなか清掃しきれないような場所や汚れなどを、専用の道具や洗浄剤・溶剤などを使って定期的に清掃します。主に以下のようなものがあります。

  • 床の洗浄とワックスがけ
  • ガラス磨き
  • エアコン洗浄
  • 換気扇洗浄

2-3.臨時清掃

定期清掃までは行わないものの、汚れが目立ってきた際や、急を要するような清掃が必要となった場合に行う清掃です。主に以下のようなものがあります。

  • 外壁や屋根の清掃
  • 高所のガラス磨き
  • エアコン内部の洗浄
  • 排水管、浄化槽、貯水槽の清掃

3.医療施設の清掃の注意点とは?

医療施設の清掃は、その特殊性から多くの注意点が存在します。ここでは、とくに重要となる4つの注意点について以下に解説します。

3-1.外来患者や入院患者への配慮

まず基本的なこととして、患者に配慮しながら、安全で衛生的な清掃を心掛けなければなりません。たとえば、埃を舞い上げないような清掃や、必要以上に音が立たないよう清掃を行い、清掃用具から嫌な臭いを発生させないような管理について日常的に行うことなどが求められます。

3-2.施設区域ごとに求められる清浄度が異なる

医療施設では、日本医療福祉設備協会が刊行している「病院設備設計ガイドライン(空調設備編)HEAS-02-2013」に基づき、要求される清浄度や目的によって、5つの区域に分類した「ゾーニング」という考え方があります。主な内容は以下の表のとおりですが、清掃作業もこのゾーニングの考え方に沿って行われる必要があります。

清浄度クラス 名称 摘要 該当室(代表例)
高度清潔区域 高度な清浄度が要求される 易感染患者用病室
バイオクリーン手術室
清潔区域 Ⅰの次に高度な清浄度が要求される 一般手術室
準清潔区域 Ⅱよりもやや清掃度は下がるがⅣ 一般区域よりも高度な清浄度が要求される 未熟児室
分娩室
NICU・ICU・CCU
一般清潔区域 原則として開創状態ではない患者が在室する一般的なエリア 一般病室
診療室
新生児室
汚染管理区域 有害物質を扱ったり、臭気が発生したりする区域 RI管理区域諸室
細菌検査室
病理検査室
拡散防止区域 不快な臭気や粉塵等が発生する区域 トイレ
使用済リネン室
汚物処理室
霊安室

※引用:厚生労働科学研究費補助金「標準的な院内清掃のあり方の研究班」作成『院内清掃ガイドライン』

3-3.医療機器など精密機械が多く存在

レントゲン室や検査室・手術室などには、診断機器や検査機器などの医療機器類が多く設置されています。このような区域では、清掃用具を接触させたり、コードや点滴チューブなどに引っ掛けたりしないよう、十分に注意する必要があります。

3-4.清掃従事者の安全の確保

医療施設の清掃作業では、清掃従業者も常に感染リスクと隣り合わせの状況で作業を行いますので、感染防止等の安全確保に留意しなければなりません。また、施設内には医薬品をはじめとする化学製品や毒物・劇物・高圧ガスなどが多く存在しており、清掃従事者に対しても、取扱注意の周知徹底を行う必要があります。

4.まとめ

医療施設における清掃は、その特殊性から、一般的なオフィスや商業施設とは作業方法や進め方に大きな違いがあります。とくに衛生面や安全面においては、根拠となる法律のもと、多くの注意点が存在します。そのため、医療施設が医療提供の傍ら清掃作業も自前で対応するのは非常に難しく、多くの施設が外部に清掃作業を委託しているのです。

「株式会社マコトサービス」では、医療関連サービスマーク認定・清掃作業監督者・病院清掃受託責任者などの認証を受けておりますので、安心して医療施設の清掃作業をお任せください。当社は、さまざまな現場で培った科学的根拠のある清掃技術と、院内感染の防御・患者様視点のホスピタリティを踏まえたクリーンケアシステムによる、医療施設向け清掃ソリューションを提供しております。院内清掃の外部委託をご検討の際は、ぜひお問い合わせください。